今回はちょっと変わったアップデート
こんにちは、トラエラの川原です。2024年9月27日に最新版のVegas Pro 22 日本語版が発売されれました。今回はここ数年のアップデートとは少し毛色が違って面白いです。これまでサブスク版でしか使えなかった機能が制限付きですが開放されたり、様々な機能へのAI搭載、また音楽編集ソフトのようなテンポ検出、ビート検出といった機能。それぞれの特徴を下記にまとめます。実際の使い方や詳細はは動画で公開していますので、ぜひ動画も御覧ください。
パッケージラインナップの変更
まず、Vegas Pro 22のラインナップは以下の2つになりました。以前あったPostパッケージは廃止されたようで、よりシンプルな選択肢となっています。
・Vegas Pro 22本体のみ
・Vegas Pro Suite 22 (Vegas Pro + 追加ソフト)
ソースネクストさんの商品ページはこちら
・VEGAS Pro 22
・VEGAS Pro Suite 22
サブスク版専用機能の限定解除
VEGAS Pro 22の大きな特徴の一つは、これまでサブスクリプション版でのみ利用可能だった機能が、日本語の買い切り版でも使えるようになったことです。
解禁された主な機能:
・テキスト to スピーチ(文字から音声生成)
・スピーチ to テキスト(音声から文字起こし)
・クラウドストレージ
・ストック映像
使用制限:
これら4つの機能には使用容量の制限が設定されていますので、この制限まではこれらの機能を使用できるという形になります。また、制限を使い切っていなくても使用期限はVEGAS Pro 22の登録日から1年間となります。念の為、もちろん制限で使用できなくなるのはこの4つの機能だけで、その他のVEGAS Proの機能は全て使用を継続できます。
使用制限の理由を考察:
使用制限については、なぜこんなややこしい仕組みになっているの?と思う方も多いと思うのですが、このText to SpeechとかSpeech to Textは一般的にMagix社のサービスではなく、外部の機能をAPIというものを使ってVEGAS Proの中に組み込んでいるいうような仕組みになっているはずです。そのため、例えばText to Speechをユーザーが使えば使うほど、その使った分だけ従量制の使用料をMagix社が支払わないといけないと いう仕組みになっているはずです。そのためこれらの機能は月額課金のサブスクリプション版でしか使 えないというものになっていたと思われます。
それを今回、買い切り版版でも使えるようにするためになんとか工夫したみたいな感じが今回のこの使用制限という形になっているのだと思います。
AI機能を中心とした新機能
1. AIによるテキストベース編集
機能詳細:
映像内の音声を自動で文字起こして、その文字の原稿を編集することで映像も連動して編集される。
実用的な使い方:
無音部分の検出も行えるので、無音範囲を次々「Delete」するだけで、トークの不要な間を全て瞬時に削除できる。
長尺動画をシャンプカット編集する方にはものすごく時短になる機能です。
2. AIオートリフレーム
機能詳細:
例えば、横長で撮影した動画を縦長フォーマットに変換する際、AIが被写体を追跡し、被写体が横に動いても見切れないように位置自動調整する。
実用的な使い方:
横長動画から縦型ショート動画などを切り出す際に便利な機能です。
3. テンポ検出とビート検出
機能詳細:
音楽のテンポやビートを自動で検出し、それに合わせて動画を編集しやすくする機能。
実用的な使い方:
ビート検出を行うと、BGMのテンポに合わせたマーカーが自動で作成されるので、このマーカーに合わせてカットを繋ぐと音楽のリズムに合わせた動画になる。BGMに合わせたカットの自動作成機能として使える。
4. AIを活用した画像修正ツール
機能詳細:
AIかすみ除去、AIシャープニング、AIスムージングが新たに追加。
実用的な使い方:
古いビデオや低画質の映像をAIで綺麗に補正・復元する。
霞んだ映像をクリアに、ぼやけた画像をくっきりとノイズを除去し、滑らかでツルッとした映像に。
4K編集がかなりスムーズに
機能詳細:
VEGAS Pro 22では、エンジンの大幅な改良により、HEVC、AVC、AV1コーデックに最適化されたGPUサポートを実現。
実用的な使い方:
PC環境によってでこの恩恵の効果は上下すると思いますが、僕の環境では、これまで4k60fpsの編集はプロキシを使わないと全く再生・編集ができませんでしたが、現在は、プロキシなしてサクサク編集できるようになります。このアップデートは、VEGAS Pro 21の途中で追加されていますので、現在最新アップデートを適用したのVEGAS Pro 21を使っている方もこの効果が適用されているはずです。
まとめ:時間短縮と品質向上を同時に実現
今回のアップグレードは個人的に好意的に捉えています。VEGAS Pro 21が1年かけて、バグ修正や既存機能の最適化を行おVEGAS Pro本体の安定化が行われていました。そしてVEGAS Pro 22でAIの本格的な統合にうごきだしたのかなという印象で、飛び道具的なエフェクトではなくきちんと使える実用的な機能が実装されていってると感じました。これからののアップデートも楽しみです。
現在、10月10日までセール中です。この機会にVegas Pro 22のご購入を検討してみてください。
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・VEGAS Pro 22
・VEGAS Pro Suite 22